映画「日本の青空」を試写会で観た。
映像がややうすく、字幕もはっきりと読むことができなかったが、それでも私は感動した。
日本の自由民権運動の歴史と、世界の自由と民主主義の潮流が、戦後の歴史の中で見事に結実し、あのようなすばらしい憲法を作り上げたのだと理解できた。
当時の支配層が全力でこの民主憲法草案に抵抗した状況も描かれており、敗戦という徹底的なダメージを受けなければこの憲法が生まれなかった事を考えれば、まさに“日本の奇跡”というしかない。
当時小学生だった私はこの日本の青空のすがすがしさを身体一杯に感じて育った記憶がある。 またまた戦前の暗黒時代に逆戻りさせようとする勢力が強まっている今、この映画をたくさんの人に観てもらうことがどんなに大事なことかを痛感した次第です。
(桜台在住 71才男性)
観ていて心浮き立つような面白い映画ではけっしてないが、鈴木安蔵を中心とするあのグループの草案がなければ、いま私たちの手にある日本国憲法は生まれなかったことがよくわかる映画である。
学校で習う日本の歴史はというと、縄文・弥生時代から始まり、古代〜中世の歴史と文化をたどり、文明開化くらいで終わってしまったのではないだろうか?
海外の動きと関わり合いながら、現在に息づいている歴史を学んでこそ意味があるように思うのだが、この映画は、そのような空白のひとこまを埋めてくれているように感じられる。
(串橋在住 72才男性)
この映画を観て深く気づかされた点がいくつかあります。
一つ、戦後日本の憲法のできる過程では、余りに旧守的な政府案に業をにやした駐留米軍が、民生局に命じて別途作った案を突きつけたーとばかり今までの私は思っていました。しかし、実際はかなり異なり、民生局の案が鈴木案を基礎にしていたこと。
二つ、そして鈴木安蔵が、生活苦を省みず若い人生の殆どをこの研究に費やしたこと。
三つ、彼の案は自由民権運動期に、一般人により日本各地で盛んにつくられた憲法案の中でも、最も民主的であった植木枝盛の案と非情に近似していたーということでした。
映画としては見方にもよりますが、地味でドラマ性が多くないし余り一般向けでないという気がしますが、現行の日本国憲法の誕生の歴史を知るうえで、多くの人たちに観てもらいたい映画だと思います。(板戸在住 68才男性)
日本の青空の試写会に参加させていただきました。厚木でも見ましたが、もう一度思い起こすことができてよかったです。
特に、鈴木安蔵の妻,俊子のせりふ、GHQの民生局調査員のベアテ・シロタのせりふが、当時の女性の置かれている気持ちをよくとらえていて、女性の選挙権をはじめ、女性の民主的な権利を築く上で大きな役割を果たしてくれていると感じ、感動しました。(子易在住 53才女性)
この映画は、今の日本の憲法が決して一方的にアメリカから押し付けられたものではなく、「平和を願う心」を持つ日本人の心から生まれてきたことを教えてくれた。教科書だけでは学べない憲法誕生の歴史と、終戦直後の政府の要職者たちの有り様も知ることができる。
ぜひ、歴史学ぶ中学生や高校生のみなさんたちにも観てもらいたいと思う。
(大住台在住 52才男性)
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